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セルフ・コンディショニングの一環としての呼吸法

今回の記事では、「四十肩・五十肩の予防・改善のための呼吸法」について取り上げます。

※ 初めて行う時や筋肉が固くなっている時は、筋肉がびっくりして背中が痛くなったり、つりそうな状態になったりすることがあります。慣れるまでは、ゆっくりと行うようにご注意ください。

【過去記事】

→肩こり、腰痛に対する呼吸法はこちら。

→丸棒の入手方法についてはこちら。

四十肩・五十肩と一口に言っても、原因となっている部位も進行度合いも様々です。

今回ご紹介する方法は、胸郭の固さやアンバランスさが原因の場合に有効です。

肩関節の炎症が強く出ていて、腕を動かさなくても痛みを感じる時は、無理に動かさないようにしてください。

四十肩・五十肩の痛み方には、ざっくりと分けて2種類があります。

一つは、腕を前に上げた時に痛みが出る場合で、この場合は手のひらを後頭部に持っていく動きがツライです。

髪を結う時の動きですので、この動きのことを結髪動作(けっぱつどうさ)と言います。

結髪動作(けっぱつどうさ)

二つ目は、腕を後ろに上げようとすると痛む場合で、この場合は腰の後ろに手の甲を当てる動きがツライです。

帯を結ぶ時の動きですので、この動きのことを結帯動作(けったいどうさ)と言います。

結帯動作(けったいどうさ)

【結髪動作がツライ場合】

まずは、結髪動作がツライ場合からです。

正座か椅子に座った状態で、丸棒を下図のように持ちます。

そして、肩が痛む側の手の握りを前に回転させます。それにつれて、肩関節を前にねじっていきます。

右肩の結髪動作で痛みが出る場合は、左肩を前にねじった方がやりやすくスムーズに感じることが多いです。

左肩を前にねじった場合

あまり左右差を感じられない時は、胸郭の固さ、アンバランスさが痛みの原因でない可能性が高いです。

右肩を前にねじった状態をキープしたまま、深呼吸をします。

息を吸うときには、胸骨頚切痕(けいせっこん)と右第10肋骨肋骨角(ろっこつかく)をお互いに遠ざけるようにします。

胸骨頚切痕(けいせっこん)

右第10肋骨肋骨角(ろっこつかく)

息を吸います。

息を吐くときには、右肩甲骨上角(じょうかく)と胸骨剣状突起(けんじょうとっき)を遠ざけるようにします。

右肩甲骨上角(じょうかく)

胸骨剣状突起(けんじょうとっき)

息は吐きます。

数回で1セットと考えて、1日に数セット行ってください。

【結帯動作がツライ場合】

次に結帯動作がツライ場合です。

正座か椅子に座った状態で下図のように丸棒を持ちます。

そして、肩が痛む側の手の握りを後ろに回転させます。それにつれて、肩関節を後ろにねじっていきます。

右肩の結帯動作で痛みが出る場合は、左肩を後ろにねじった方がやりやすくスムーズに感じることが多いです。

左肩を後ろにねじった場合

あまり左右差を感じられない時は、胸郭の固さ、アンバランスさが痛みの原因でない可能性が高いです。

右肩を後ろにねじった状態をキープしたまま、深呼吸をします。

息を吸うときには、胸骨頚切痕(けいせっこん)と左第10肋骨肋骨角(ろっこつかく)をお互いに遠ざけるようにします。

胸骨頚切痕(けいせっこん)

左第10肋骨肋骨角(ろっこつかく)

息を吸います。

息を吐くときには、左肩甲骨上角(じょうかく)と胸骨剣状突起(けんじょうとっき)を遠ざけるようにします。

左肩甲骨上角(じょうかく)

胸骨剣状突起(けんじょうとっき)

息は吐きます。

数回で1セットと考えて、1日に数セット行ってください。

以上、四十肩・五十肩の予防・改善のための呼吸法のご紹介でした。

この呼吸法は、四十肩・五十肩だけではなく、背中のつまった感じの解消など、背中の筋肉のコンディショニングにも効果があります。

以前にご紹介した肩こり予防・改善のための呼吸法腰痛予防・改善のための呼吸法と合わせて行えば、体幹の筋肉のコンディショニングは自分ひとりで一通り行うことができます。

セルフ・コンディショニングの一環として3つの呼吸法を取り入れていただければ、治療院に通うための時間的余裕、精神的余裕がなくても、ご自宅で体調管理ができるようになります。

ぜひ呼吸法をマスターして、「指圧院いらずの身体」を目指してください。

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