「樹上の記憶」を使って腰痛を予防する方法
前回の記事では、人類の身体の奥に残っている、樹上の記憶 について書きました。
内容をざっとおさらいしますと・・・
・私たち人類の身体には、樹上生活の名残がある。
・それは鉄棒の上でのバランスの取り方に残っている。
・そのバランスの取り方は、直立二足歩行をする時にも用いられている。
前回の記事は、自分で読み返してみましても、論理の飛躍が散見されて、とても分かりづらい文章でした。
上記のように箇条書きにした方が、まだ分かりやすいですね(^^;
今回の記事の内容は、その「樹上の記憶」を利用しておこなう、腰痛予防法についてです。
前回でも書きましたが、鉄棒で「腕立て支持」を行うときの体幹の動きは、腰痛予防のための呼吸法 における息を吐くときの体幹の動きと同じです。
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腕立て支持
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腰痛予防のための呼吸法(息を吐く時)
また、鉄棒の上に座る時の体幹の動きは、腰痛予防のための呼吸法 における息を吸うときの体幹の動きと同じです。
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鉄棒に座る
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腰痛予防のための呼吸法(息を吸う時)
腰痛予防のために重要なのは、バランスよく立つことです。
人類の身体には、細い木の枝の上でバランスを取っていた頃の記憶が残っています。
細い木の枝の上に比べれば、地上はずっと安定していて、バランスの取りやすい環境です。
落下して命にかかわるような怪我をする危険もありません(危険な肉食獣に襲われる危険は高くなりますが)。
いつしか人類は、安定した環境・安全な環境に慣れてしまって、正しいバランスで立つことを忘れてしまい、漫然と立つことを覚えてしまいました。
「樹上の記憶」を呼び覚まし、正しいバランスで立つことを思い出せれば、腰痛は改善していきます。
したがって、地上で立っている時、体幹を鉄棒の上にいるときのように使えれば、腰痛予防になるということです。
しかし、体幹の動きをマスターするために、鉄棒のある公園まで出向いて訓練するとなるとなかなか大変ですし、久しぶりに鉄棒運動をするとなると怪我のリスクも高くなります(落下したり、飛び上がる時に肉離れをおこしたり・・・)。
そこで今回は、怪我のリスクを抑えて、手軽にできる方法をお伝えしたいと思います。
まずは、「腕立て支持=息を吐く呼吸法」の訓練法です。
下図のように仰向けに寝そべり、両膝を曲げます。
そして、鉄棒の上で腕立て支持をしているイメージで下腹に棒を当てて、持ちます。
(※ 棒の入手方法については次回取り上げます。)
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みぞおちを上方に向けて突き出し、骨盤を後傾します。
骨盤を後傾させる時は、棒との接点を支点にして傾けるようなイメージを持つと、やりやすいです。
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息は吐きます。
次に、「鉄棒に座る=息を吸う呼吸法」の訓練法です。
息を吐くときと同様に、仰向けに寝そべり、膝を曲げます。
そして、鉄棒の上に座っているイメージでお尻の下に棒を敷きます。
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尾てい骨が軽く当たるぐらいの位置に棒を敷きます。
あまり頭寄りの位置に入れると、骨が直接に当たって痛みが出てしまいます。
また、握り込むと指が棒の下敷きになってしまうので、手は添える程度にします。
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棒は尾てい骨に軽く当たるぐらいの位置に敷く。
みぞおちの高さの背中を床に押し付けて、骨盤を前傾させます。
骨盤を前傾させる時は、棒との接点を支点にして傾けるようなイメージを持つと、やりやすいです。
![](https://static.wixstatic.com/media/9d8084_04ffc1acff064abb9d325101dfb259e1~mv2.png/v1/fill/w_49,h_28,al_c,q_85,usm_0.66_1.00_0.01,blur_2,enc_auto/9d8084_04ffc1acff064abb9d325101dfb259e1~mv2.png)
息は吸います。
腰痛予防のための呼吸法をご指導していて、なかなか伝わりにくいと感じるのが骨盤の動きです。
どうしても長年のクセが抜けなくて、逆の動きになってしまいがちです。
(みぞおちを前に突き出すと、骨盤がそれにつられて前傾してしまいがちです。
逆に、みぞおちの高さの背骨を後ろに引くと、骨盤は後傾してしまいがちです。)
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よくない例(骨盤がつられて前傾)
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よくない例(骨盤がつられて後傾)
棒を使うことで「樹上の記憶」を呼び覚ますこの方法をすると、骨盤の動きをイメージしやすくなります。
鉄棒の上に乗っているイメージを持つと、より骨盤を傾けやすくなります。
また、寝そべりながらできるので怪我のリスクも低くなります。
注意点としては、凝り固まってしまった仙腰関節(仙腸関節ではありません)の周辺の筋肉を動かすことになるので、ゆっくりと少しずつ動かすようにしてください。
急に大きく動かすと、ぎっくり腰のような症状が出る危険性が高いです。
時間と日数をかけて、慎重に行ってください。
痛みが出る時は一旦訓練を止めていただき、痛みが治まるまで再開しないようにしてください。