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山根式棒セルフマッサージについて

 以前の記事にも書いたかと思うのですが、12年ほど前からオリジナルの健康法である『山根式棒セルフマッサージ』なるものを実践してまして、毎日就寝前にこれをやらないと体調がすぐれないということもあり、私のヘルスケアには欠かせないものなんですが、長い間、患者様を含めて他人様にはお勧めせずにおりました。
 それが数年前に、ひょんなことから自分の母親に教えることになり、膝痛に効くやり方を教えたところ、実践してみると調子が良いということで、母親も毎日実践しないと気が済まない状態になりました。
 しかし、身内としてどうしたって贔屓目に見てしまう評価の甘さもあるだろうと思いますので、母親がいくら「これは一生ものだ!」とはしゃいでいたとしても、それを患者様にすすめるのには二の足を踏んでおりました。

 それが先日、とある患者様の大腿部の内側を施術する必要に迫られた時に、山根式棒セルフマッサージに頼らざるを得なくなったのです。

 その患者様の状態は、大腿部の内転筋を傷めてしまっていて、内ももの股関節近くに運動時痛がみとめられました。

 そこで、痛みが感じられる箇所への直接的な施術は避け、内転筋の緊張を緩めることで、受傷部への負担を減らすことにしました。

 しかし、その患者様は内ももを触られるのがとても気持ち悪いという方で、学生時代に「足首の捻挫予防になる」と言われて、握りこぶしでグリグリと押されて、激痛を感じたことがトラウマになってしまっていて、他人に触られるととても嫌な感じがするとのことでした。
 そこで思い付いたのが、山根式棒セルフマッサージのことでした。
 自分の体重を利用して、自分のペースで押圧できるので、他人に押された時の違和感が出ないのではないかと考えたのです。
 幸いなことに、内ももへの押圧の方法は、比較的簡単なやり方でしたので、患者様はすぐに理解されて、実践することができました。
 そして、私の予想通り、ご自身のペースで押圧できるので、気持ち悪さも出ないとのことでした。
 しばらくの間、何箇所か変えながら押圧してもらい、その後、受傷部の痛みをチェックしたところ、痛みが消失したとのことでした。
 日頃の施術のなかで、山根式棒セルフマッサージを使うことになるとは思ってもみなかったので、とても不思議な感じがしました。
 患者様に「私はいつもこの棒を使って、自分でマッサージしているんですよ。内ももだけでなく他の場所もマッサージ出来るんです。ただ、誰にでも合うものではないので、あまり患者様にはお伝えしないんですよ」とお伝えしたところ、「私もお尻がしんどい時などは、ゴルフボールをお尻に当てて、上に寝転んでます」とおっしゃっていました。
 その時、「たしかに、固いものに体重を預けて、自分でマッサージをするという方法は、山根式棒セルフマッサージ以外にもあるな」と思い出しました。
 ゴルフボール以外にもテニスボールやタオルを丸めたものを使ったやり方を聞いたり、読んだりしたことがありました。青竹踏みや足つぼマットにしてもそうです。
 気功にも、クルミをツボに押し当てる方法があります。中山式快癒器なんてものもあります(中山式快癒器 - Amazon.co.jp)‎
 何か自分のなかで憑き物が落ちたように感じました。
 固いものに体重を預けて、自分でマッサージする方法は、一般的に認知されているという周知の事実に、新鮮な驚きとともにあらためて気付きました。
 そして、山根式棒セルフマッサージに対して「自分のセルフケアには使えるが、他人様にはおすすめできないもの」というレッテルを、私自身が貼っていたことにも気付きました。
 ゴルフボールやテニスボール、足つぼマットなど、固いものに体重を預けて、自分でマッサージをする方法がほかにもあることは知っていましたし、山根式棒セルフマッサージと発想が同じものだとも思っていました。
 にもかかわらず、山根式棒セルフマッサージだけが特別に「他人様にはおすすめできないもの」というレッテルが貼られていたために、よほどのことが無い限り、施術現場で使う事はないと思い込んでいたのです。
 あらためて思い返しても非合理な話だと思いますが、潜在意識の思い込みというのは、もともと非合理なものなのかもしれません。
 ただ、自分で調整できるとは言っても、強い刺激を筋肉に加えることは間違いないことなので、筋肉の状態を見極める大切さは、しっかりと説明する必要があると思います。
 無理な押圧は、筋肉の繊維を傷めてしまい、炎症を惹き起こす可能性があるため、何か違和感を覚える時にはすぐに中止することなども注意喚起しなくてはならないでしょう。
 今後は、山根式棒セルフマッサージについてご指導させていただくことも、状況によっては出てきそうに思います。
 ネットでの情報発信に関しても検討してみようと思います。押圧する箇所によっては、非常に微妙な技術が必要となるので、どこまで伝えられるのかということを慎重に考えてみようと思います。
 中には単純な方法もあるので、そのあたりから取り組んでみると言うのも良いかもしれません。
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